米国エリートとSushi

ここ最近NetflixのSUITSにハマっている(故にまるで更新してませんでしたという言い訳ではなく)。

作り話とは言え、NYのトップエリートの格好良すぎる英語表現を学べるのでお勧め。

 

Season 2/Episode 4より

メインキャラの凄腕NY弁護士(上司と部下のコンビのうち上司の方)Harveyがよその州から戦いを仕掛けに来たライバル弁護士Travisバチバチやり合う時の会話。

Harvey: You really wanna come after me again.

Travis: Oh, I'm not moving down for here for sushi.

 

アメリカのエリートがNYでする楽しみの代表例が「寿司を食べる」ってなんか良いですね。

筆者も米国に少しばかり滞在していましたが、確かにNYに行く用事ができて(量の割に高すぎる)お寿司とラーメンをわざわざ食べに行ったのを思い出しました・・・

なお結論は、片田舎の"Japanese restaurant"に比べればNYの方が味は良い、それでも日本の回転寿司ですらそれに勝るとも劣らないぞってことです。

日本に生まれて良かった。。。

小中学校の義務教育制度について考える

ケーキの切れない非行少年たち」という記事を見つけた。

非行少年の中には、知的障害とはいかないまでもある程度の知的なハンディを負っており、故に学校での勉強や人間関係がうまく行かず非行に走ってしまう例が多く見られるという。

 

彼らが非行に走るのを阻止するにはという議論以前に、なぜ彼らは居場所をなくしてしまうのかについて考えたい。

本文によれば、IQ70未満、かつ社会的にも障害があれば軽度知的障害とみなされるが、かつてはこの定義がIQ85未満であり、その層も知的にハンディを背負っている可能性がある、そしてその境界領域にいる子供は約14%も存在すると想定されるとのこと。

 

要は今の日本で、個々の理解力・スピードに合わせた教育を行えるかというのが課題であり、これを現在の日本の小中学校の義務教育システムの中で解決することは恐らく難しいだろう。

一律の小中学校教育では、教員は30-40人学級の中の一人一人に異なる教え方をすることはできないため、結果として、目指すところは平均かそのやや下くらいがターゲットになると思う。

そうなると、どうしても置いてけぼりになってしまう層が出てくるのは今の制度上の限界と言える。

 

では、どうすべきか。

学校の中でレベル別教育を導入する手もあるかもしれないが、ただでさえ過重負荷が話題になりがちな日本の先生たちの負担を更に押し上げかねない。

筆者としては、子供たちが学び育つ場の選択肢を増やすことだと考える。

つまり、ホームスクーリングやオルタナティブスクールをもう少し身近なものにしていくことだ。

日本では学校教育法により学校就学義務が義務付けられているため、法律で定められた小中学校に行かせなければならないが、米国やカナダ、英国、フランス等欧米諸国ではホームスクーリングが合法であり、より受け入れられているとのこと。

 

もちろん、すべての子供が学校に通い基礎教育を受けられるという権利は守られるべきであるし、また、米国など多様な教育が認められている国でもその一方で教育格差という別の問題が深刻であるという点は無視できない。

しかし、一律の学校システムにすべての子供が馴染めるとは限らない以上、先進国の一員として、もう少し日本も学びの選択肢を柔軟にしても良いのではないだろうか。

メンタルの強さについて考える

オリンピック、賛否両論ありましたがやはり元気もらえますね。

各国選手がベストコンディションでないという批判はまああるでしょうが、条件はどうあれ選手たちにとっては本気と本気のぶつかり合い。

無観客でもやれたのは良かったと思う。

 

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先日、とある経営者の方とじっくり話せたこともあり、「メンタルの強さ」について考えてみた。

彼女は元々全国トップレベルのテニスプレーヤーであることもあり、彼女の精神面の強さはいつも参考にさせてもらっている。

 

「メンタルが強い」とは即ち、以下に分解できると思う。

 

1.真に重要なところに全力投球できること(落として良いところを落とせること)

2.プレッシャーに打ち勝って取るべきところを取り切れること

3.うまくいかなくてもすぐ次に切り替えられること

 

究極的にはすべて、どこが重要かを見極めることに集約されると思う。

人間、すべてを100%ではできない。まずこの事実を真摯に向き合い、真に力を入れるべきところはどこかを見極めることである。

正直、精神面云々以上に強い・弱い以前にここが一番難しく、筆者も含め多くの人ができていないところであると思う。

 

「ここを逃してはいけない」が見えればそこに全力投球すれば良いのだが、それがプレッシャーになることは多い。

大切なのは、外してはいけないポイントを行動に落とせるものに定義することだと思う。

例えばテニスの試合なら、ゲームを決める接戦の1点もゲーム開始時の1点も本来同じ。

よって、この1点は重要、この1点はそうでもないという結果ベースの優先順位付けには意味がない。

むしろ優先順位をつけるべきは、その1点で何をすべきか、だ。

例えば、1st gameのポイントにおいては、それは相手の癖を見極めることかもしれない。

それを優先した結果、1st gameを落としたとて、上記の目的が達成されていればそれは問題ない。

2nd game前に、1st gameで見極めた癖を乗り越える戦略を立て、2nd game以降で巻き返しに行けば良いだけの話である。

 

要は、今何をゴールに何をすべきか、を明確に見極めておくことである。

 

これがその時々の状況を踏まえながら柔軟にできることが2のプレッシャーを乗り越えることにも繋がり、3の切り替えにも繋がる。

 

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これをビジネス文脈でどう活用できるかについてはもう少し考えてみたいと思う。

環境・エネルギー問題についてビル・ゲイツの脳内を妄想する

ビル・ゲイツがいよいよ環境課題の解決に向けて具体的に動き始めた。

Breakthrough Energyという新たなプログラムで、研究開発支援や企業・研究機関への投資、啓もう活動を通じて温室効果ガスのネットゼロ排出を目指すという。

 Melinda & Gates Foundationでもポリオ撲滅に精力的に取り組んできた彼だが(先日の離婚の件はショックだったがそれはさておき)、まだまだ更に活動の幅を広げるようである。いくつになっても走り続けるこのパワーには本当に畏れ入る。

 

このBreakthrough Energyが特にフォーカスする4分野というのが非常に興味深い:

・Direct air capture (大気中のCO2の直接回収)

・Green hydrogen (再生エネルギーで水を水素と酸素に電気分解することにより製造する水素)

・Long-duration energy storage (長期エネルギー貯蔵)

・Sustainable aviation fuel (持続可能な航空燃料)

 

こう並べられてみると何となく納得させられてしまうのだが、何をすべきかを考え抜き、活動の対象をこれらの特に効果が見込めそうな4スコープに既に絞り込んでいるところがビル・ゲイツの頭の良さだと思う。

 

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勝手ながら、ビルの頭の中を妄想しながら追いかけてみる。

 

まず、解きたい課題を明確にすることだ。

 

このイニシアチブで目指すゴールは上記サイト内に明記されている:

We are helping the world get to net-zero emissions while making sure everyone, everywhere has access to the affordable, reliable energy they need to thrive.

何気ない一文だが、これが非常に重要。

 

まず、現状とあるべき姿のギャップが明確。サイトの太字箇所をつまみ食いしただけでも以下のゴールが読んで取れる。

"世界の温室効果ガスの年間排出量を2050年までに現状の510億トンから(ネット)ゼロとする"

所謂「SMARTゴール」のお手本のような目標だ。(Actionableかはこれだけではわからないが・・・ビルの中ではそこも検証済みなのだろう)

 

また達成に向けた条件設定も明確に織り込まれている。

まずnet-zero emissionsとあるが、要は±ゼロになれば良いわけで、排出は続けるがその分回収するという手段も取り得ることがここで明記されている。

そして後半にあるwhile making sure everyone, everywhere has access to the affordable, reliable energy they need to thrive、あくまでも現在の暮らしを経済面・安定面において脅かすような手段は選ばないということが明言されている。

このことによって、例えば「もういっそひと昔前の暮らしに戻せば良いじゃん!」とか「電気代釣りあげて使えなくすれば良いじゃん!」みたいな議論に流れることを阻止しているのである。

 

さて、では上記を達成するためにどうすべきか、が課題となるわけだが、次に、その要素分解をしていく必要がある。

そもそも人間が生活の中で燃料を燃やしCO2を大量排出するのは電気や輸送、工業、農業用のエネルギーを得るためである。(呼吸を制限するのは現実的ではないので)

とすると、エネルギーの利用に至る過程に分けるといくつか打ち手が考えられる。

 

  ・A) エネルギーを作る

   -a) CO2を排出しない方法で作る

   -b) CO2を排出する方法で作る

     - i) CO2の排出を減らす

     - ii) 排出したCO2を回収する

  ・B) エネルギーを貯める

  ・C) エネルギーを使う

 

ここまで分解すると、あれやこれやとアイデアが出てくるが、全部をいっぺんにやろうとするのは効率が悪い。そこで、実現可能性と実現した場合の効果を掛け合わせて最も優先して取り組むべきものにフォーカスを絞る必要がある。

ここで冒頭のBreakthrough Energyのスコープに戻ってみよう。

・Direct air captureはiiの話、

・Green hydrogenはaの話、

・Long-duration energy storageはBの話、

・Sustainable aviation fuelはiの話(の中でも特に航空輸送にフォーカスしている。自動車等と異なりGreen hydrogenが適用できないため切り出しているのかも)、

と言えるのではないだろうか。

 

なお、A(とその分解要素)~Cまで多様な打ち手が考えられる中で、Breakthrough Energyが上記4要素に着目点を絞り込んだ具体的なロジックまではわからない。恐らくそれぞれの要素につき、実現可能性×効果をかなり真剣に検討した上で絞り込んだのではないかと思っている。

 

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長くなったが、世界の頭脳ビル・ゲイツが本気で支援すると決めたこの4分野で今後、どのような技術革新が進み、環境課題を人智によって解決していくのか、甚だ楽しみである。

 

余談)少し前の作品だが、"Inside Bill's Brain"というBill Gatesを追いかけたNetflixのドキュメンタリーシリーズが非常に面白いのでお勧め。なお「(これまでの人生で)やっておけば良かったことは?」と問われてしばしの沈黙の後、「メリンダとの時間を作ること」という趣旨の回答をするシーンがあり、今となっては何とも胸が痛む。

自己消滅の部屋 by Yayoi Kusama

先々週からパビリオン・トウキョウ2021のアート巡り中。

 

草間彌生のオブリタレーション・ルームが面白かった。

何が良かったかというと、来場者の参加型であるというところ。

 

面白かったポイントは以下かな。

1.参加者が心惹かれるアイテムへの拘り

2.参加者の意思を許す環境とその結果としての逆説的な消滅

 

1.

やたら色んなアイテムが置いてあるんですよ。細かい食べ物とか、おもちゃとか、謎すぎる置物とか、衣類とか、植物とか。

おまけに最後の部屋のコンセプトは「日本の夏休み」。

子供時代を日本で過ごした人なら誰でも、何かしら一つは「あ、これ好き」とか「懐かしい」とか心惹かれるものがあるんじゃないかと思います。

 

・・・とはいえスポーツ系アイテムは全然なかったなあ。日本の多くの少年少女の定番なのに。これ、草間さん本人の自分の思い出とか理想の部屋なのかも。

 

2.

白塗りのアイテムにシールを貼るんですが、まーみんな好きなことするんですよ。アイテムに顔書いちゃったり、壁に自分のイニシャルらしきもの入れちゃったり、水道の蛇口から水が流れているかのようにシール繋げて見たり(これは結構好き)、水玉を何重にも重ねて模様にしたり。

それ、草間彌生っぽくないじゃん!と言いたくなるんですが、結局草間さんの世界観:単一モチーフの反復と増殖による自己消滅を壊さないと思うんですよね。

ランダムな表現者がランダムな意図を加えていくことでそこに法則性はなくなり、結局個々の意図すらも大量の水玉の中に埋没していく。

 

皮肉的に見るとこれって、都市における個性の埋没を表しているかのよう。

草間彌生作品がやや不気味なのはそういう「消滅」への危機感を煽るからなのかもしれない。

しかしそれが絶望的ではないのは、埋没により「自己消滅」しつつも消去はされていないという点。冷たい、だがどこまでも鮮やか。そんな都会的な作品と向き合いたい方は渋谷のど真ん中へ繰り出してみては。

女もすなる日記といふものを

ブログを始めるに当たり、目的を明記しておこうと思う。

 

1.自らの気づきや思考を具現化する

2.自らのインプット・思考・アウトプットの質を上げる

3.読者に知る・考えるきっかけを提供する

 

1.思考は言葉にされて初めて具現化され、価値を持つと思っている。ふわふわと頭の中を巡る考えを文章化することで、思考に昇華させたい。

2.「書く」ことは緊張感を伴う。インプットの質・思考の質・アウトプットの質、すべてが揃わなければ「良い文章」にはなり得ないからだ。仕事上「書く」スキルが求められることに気づいたのでまずは好きなことから自由に書いていこうと思う。

3.そもそものきっかけは、単純に物書きをする著名人や友人への憧れ。読み手として自分が得ている気づきを、発信者として誰かに共有し、はたまたそれが新たな繋がりのきっかけになるならなお良い。まあこれは後からついてくるもの。

 

「時間がない」を理由に後回ししがちだったが、時間は作るもの。暇のある時に随時更新予定。